中小企業をITで元気に!

3-5 プロジェクトキックオフはセレモニーではない

 |  | 

【プロジェクト開始時はキックオフミーテングを開催しよう】

情報システム化構想を作成するプロジェクトを発足させる目途が立ったらプロジェクトキックオフミーティングを大々的に行いましょう。プロジェクトのステークホルダー(俗にプロジェクト関係者といい、プロジェクトのオーナー、将来のシステム利用者、プロジェクト参加メンバー、外部の専門家等)にも参加してもらいましょう。今後のプロジェクト活動に対しての理解を得ること、協力を得られることなどメリットは沢山あります。しかしキックオフミーティングの目的の一番はやはりプロジェクトスコープの確認と共有にあります。いくら事前に口頭で説明して納得してくれたと思ってもお互いの理解がずれて居る事は皆さん今までに充分に経験されている事と思います。プロジェクト実行計画書を作成してその説明を関係者一同に対しておこなうことがまず最初に行う事です。

 

【トップの決意表明があれば重みが増す】

この席で経営トップが参加して決意表明をしてくれればなお重みが増すことでしょう。トップが決意表明をするシュチュエーションでなければ、プロジェクト責任者が代わって遠慮なく行うべきです。通常このようなプロジェクトは、別に大事な本業があり、大部分の人は兼任でメンバーになるはずです。今後の進捗で問題が発生したり、遅延したりすると必ず本業のせいにして逃げるメンバーが出てくることは間違いありません。いやプロジェクト責任者自らがそのような心理状態に追い込まれます。ここが専任体制が取れないプロジェクトの泣き所になります。意識的に盛り上げるためにもトップ自らの決意表明は自分を追い込んで、大きな動機付けになるはずです。

 

【大見えを切ってルビコン川を渡る】

プロジェクトキックオフミーティングの開催目的はほかにもあります。極めて心理的な話になりますが、大勢の人の前で大見えを切って、退路を断つことです。そして自分の持っているエネルギーのすべてを前に進めるために使います。これはローマ時代のカエサル将軍が、ルビコン川を渡河するときに不退転の決意を示すものとしていわれる「ルビコン川を渡る」という事です。なぜこんな大袈裟なたとえを使うかと言いますと、特に中小企業のプロジェクトは、ややもすると中途半端でとん挫することが多いのです。特に情報システムのテーマは企業の中枢を担う核人材が本業と掛け持ちで進めることが成功のカギとなります。それだけにプロジェクトを進める過程で「できない理由」や「中止に向かわせるハードル」が沢山でてきます。そしていつしか妥協に妥協を重ねて、頓挫する事例が後を絶ちません。なんとしてもやりきるという精神的な支柱だけが唯一の処方箋になります。大見えを切って立ち上げましょう。

 

 

【プロジェクト実行計画の発表】

キックオフミーティングの内容はそれぞれの企業の特徴があるので、具体的な次第の説明は省きますが次第の例だけを掲げておきます。一例をしてみてください。できる限り組み込んでほしいのは「プロジェクト実行計画」の発表です。キックオフミーティングで行われる内容で一番ふさわしい内容だと思います。ここでプロジェクトのスコープの共有、体制や役割分担、スケジュールなどをあらためて発表することは非常に意義深い事です。あらためてと書いたのは、いきなりここで発表するのではなく、事前に主要な関係者にはすり合わせをして確認を得た内容を発表するという意味です。日本流にいうと根回しになりますがこれも重要な事です。事前に計画を作成してそれに沿って進めてゆく習慣があまりない中小企業も多いと思います。このような計画を発表して物事を進めることにも挑戦してみましょう。社内に刺激を与えることになります。