中小企業をITで元気に!

3-4 外部専門家の活用も選択肢

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【はじめての挑戦には外部の専門家を活用

情報システムの構想を作成して、実際に新しい基幹的なシステムを構築するには、プロジェクトを立ち上げるという事を述べてきましたが、この一連のプロジェクトを運営し、マネジメントするにはかなりの経験が必要です。キーパーソンに必要な知識や訓練をしても経験がない人はやはり無理でしょう。このような場合は外部専門家の活用を視野に入れることになります。しかし中小企業にとって一般に言われるITコンサルタントを一時的に契約することは、金額的にも現実的にも難しい状況です。ベンダー系のコンサルタントは引き受けてくれるところがありますが、結局そのベンダーの製品やサービスビジネスを受け入れることが前提になるのでこれも簡単に実現できません。

しかしこの点については朗報があります。人口減や生産年齢人口の減少を補完するため、働き方改革を国を挙げて推進しようとしています。すぐに解決するわけではありませんが、情報システムサービス企業等が副業を認めるとなれば、その社員(技術者)などを個人資格で利用できるようになります。また定年を迎えてまだ矍鑠としては働く意欲を持っているシニアSEなどもその候補になります。このような経験者を迎え入れて指導を仰ぎながら、最後は自らがその経験を得ることを目指すことが目標達成に一番近い方法と考えます。

 

【中小企業の事情をよく知る経験者いると最高です】

しかし一つ気を付けないといけないことがあります。外部の専門家にアドバイスをお願いする場合、中小企業の指導経験がある程度必要になります。外部の専門家で個人資格で対応してくれそうな人の情報システム関連領域の経験場所は大企業がほとんどです。大企業と中小企業、同じ情報システム開発や運用に違いがあるのかとご指摘を受けそうですが、確かに違いがあります。私が経験した範囲でその違いの一端をリストアップします。

①大企業でこのようなプロジェクトを発足して推進する場合、参加メンバーは大体専

任者になります。しかし中小企業では専任者が一名いれば上等です。後は本業を担

当しながら参加します。

②システム利用者の情報リテラシーの違いは歴然とした違いがあります。このため急

激なユーザーインタフェースの変更は中小企業の場合非常に危険です。利用者研修

やマニュアルなども大企業以上に力を入れて実施しないといけません。

③中小企業の場合、現場の発言力が強い風土が醸成されやすいので、上意下達が効か

なくなることが時々あります。この場合は役職や立場でなく人間的な信頼関係も動員させないといけません。

しかし残念ながらこのような外部専門家は数が少ないのが事実です。なぜなら中小企業に対して情報システムの開発や運用をアドバイスするニーズが今まではなかったのです。これから急激に増えてくると考えられます。お互いにその点を認識しながらプロジェクトを推進することで解決するでしょう。

【信頼関係の樹立を目指す】

中小企業にとって好むと好まざるとにかかわらず、最初は外部の専門家を利用することをお勧めします。その専門家と信頼関係を樹立することが必要です。不幸にも信頼のおけないと思われる外部の専門家であったときは早めに縁を切る事をお勧めします。但しサービスビジネスの場合の評価は当初の期待値とのギャップで決まります。この場合も外部委託した場合「当初の期待値」はどの辺にあるかを自分自身で認識していることが大事です。絶対評価ではありません。理想を言えば自分たちが何を期待するかを明確に事前に示すことが必要になります。